下向 依梨

「幸せで豊かな社会」をつくっていきたい。そのために、そんな社会を形づくるのは、一人ひとりの幸せで豊かな生き方が実現されること。
それを支えるのが教育の役割だと思っています。しかしながら、私が日本で教育を受け育ってくる中で、「豊かな生き方の実現」を教育はサポートしているのか、とても疑問に思う場面が多くあり、どのようにすれば、これが実現できるのか?より個々人の気持ちや気づき、そして人とのつながりから生まれる創造に、フォーカスをすべきなのでは?と次第に思うように。そんな時に、Social Emotional Learningに出会い、もっともっと日本の教育の文脈にも練り込むことができればと感じることが増えました。
一方で、日本には文化や習慣の中に、優しく豊かな循環をつくっていく教育的アプローチがいくつも存在しているとも感じていました。これらの点在している英知をつなぐことで、日本に合った「SEL」を体現できるのでは確信しています。このたび同じ志を持つ仲間と、日本SEL推進協会を立ち上げることができて、とても心強く感じています。

慶應義塾大学 総合政策学部(SFC)に入学。在学時に、社会起業家の経験値や暗黙知をパターン・ランゲージの手法を用いて言語化した『チェンジメイキング・パターン』を 日本語と英語で製作し、英語版を出版。2014年に渡米し、ペンシルベニア大学教育大学院にて、学習科学・発達心理学の修士号を取得。ここでSocial Emotional Learningと出会い、社会起業家育成(21世紀型問題発見解決スキルの養成)において、いかにSELが寄与するのかについて、修士論文にまとめる。大学院卒業後、再び帰国し、東京のオルタナティブスクール(小学校)で教鞭をとる。算数・英語を中心とする教科を教えながら、探究学習のカリキュラムづくりと、SELベースのプログラムの開発に従事。後に、株式会社 Live Innovationの取締役に就任し、教育クリエイト事業部の立ち上げと、公教育向けのカリキュラム・教材開発などに携わる。  2018年春、フリーの教育クリエイターとして独立し、人と人との間でしか起きない学びの機会・カリキュラムづくりを軸に全国様々なプロジェクトに関わり、2018年数名の教育クリエイターとともに、教育企画・コンサルティング会社 roku you を立ち上げ、現在は代表取締役を務める。SELをベースとしたカリキュラム・プログラムを全国の小学校、高校・大学に向けて作成・導入を進めている。また、教育クリエイターとして「ベビーキャリア教育協会」の教材開発、レジデンシャル・カレッジ(教育寮)のマネジメントも手がけている。

 

内田 真哉

持続可能な社会を目指していく事が急務となっている昨今ですが、課題を見つけ出し、解決方法を探る事が真の実現ではないと私は考えています。何故ならば、根本的なところで変化をしていかないと解決は新たな課題を生み出す出発点に過ぎないからです。それは人の変化です。生産効率を上げていく上では学力偏重は必要不可欠な要素ではありました。ですが、今後多くの分野で仕事はAIに置き換わり、人はより人らしい仕事へとシフトしていくことは必然と言えます。この2点を考える上で必要となってくるのがSELです。相手を思いやり、自分をコントロールすると同時に折れない心とやり通す力、想像性を持って創造する力などをはじめとし、自身を客観的(メタ認知)に他者・社会との関わりを考えていく子ども達を育む事が我々大人の責任だと思っています。

私立と公立で非常勤講師を4年経験したのち、都立の専任教職員として特別支援学校(知的障害)4年と公立中学校2年経験後、現在は都内にある私立中高一貫校で専任教員をしています。Lego®︎Serious Play®︎のメソッドと教材について学び、学校教育においてLEGOを取り入れ、入試にも活用しています。その目的は、生徒の内在しいる力をLEGOというアイテムを使って引き出し、自己理解と共に他者理解をするためです。また、6SecondsにおいてEQ プラクティショナーの認定資格を取得し、感情についても教育実践をしています。

 

村上 好

3人の子育て経験の中で、「不登校」「ホームスクール」「引きこもり」を経験。
教育に疑問を持ち始め、会社員を辞め、教育に関わるようになり、「自己決定力」や「自己効力感・自己肯定感」の必要性を強く感じるようになりました。自分の感情とうまく付き合うことができると他者とのコミュニケーションも円滑になり、社会性が身につくようになるということを身を以て知ることとなり、日本においてSELを広く推進していきたいと思うようになりました。
より良い人生を送るために、この活動を一人でも多くの方に広げていきたいと思います。

24年間、会社員として国際会議運営会社、鉄道会社などに勤務。2015年に教育団体を設立。現在はコミュニケーションの力を付けるプログラムを児童養護施設の子どもや一般の親子向けに講師をする傍ら、次男とホームスクールを楽しんでいる。

 

峰岸巧

時代の変化に伴い、これからの社会に出ていく子どもたちが獲得すべき力は、知識偏重型の従来の教育では身につけることができないと言われ続けています。そんな中、日本の学習指導要領の改訂に伴い、主体的で対話的な深い学び(いわゆるアクティブラーニング)、探究型の学びの実践へと教育現場はシフトしています。
しかし、実践する学びが変化しても、子どもたちにとって、安心安全な学びの場・環境が整わなければ、どんなに優れた学びをしても、その効果を得ることはほとんどできません。小学校という現場で日々子どもたちと接する中で、非認知能力・社会性・感情に対する理解・意識を高め、子どもたちが必要な力を身につけることが重要であると痛感します。そして、学校だけでなく家庭・地域(つまり子どもたちに関わるすべての大人)の理解が大切で、SELの普及・推進が必要不可欠であると認識しています。

インフラ系SEとして6年間勤務後、私立の中高一貫校で数学科の教員に転職し、5年間中高生の指導に携わりました。その中で初等教育の重要性を実感し、系列の新設校である小学校に異動し、現在3年目です。教科横断型の学びを実践する中で、社会性や自己肯定感を高めることを意識した様々な教育コンテンツを見つけながら、子どもたちに授業の中で実践する日々を送っています。

 

三森 朋宏

かつて日本の優れた人財を世に送り出した藩校では、天性や個性を大事にし長所を伸ばす教育が行われていました。元来「学ぶ」とは知的欲求を満たす実に楽しいものでした。また、「学ぶ = 真似る + 遊ぶ」と考えられ、大人や周囲の人の行いを真似たり、遊びなどの経験から社会性を学んでいました。
ところが、近年はどうでしょうか?学力偏重により社会性を学ぶ機会は失われ、学校のみならず、家庭や社会全体に至るまで「教育=学力伸長」と捉えるようになりました。学力も重要ですが、社会では他人を思いやったり、自分の気持ちや振る舞いを適切に調整する能力も同様に求められます。
また、美術や音楽といった芸術による教育も創造力・発想力・観察力・感性を高める上で重要な要素です。最近では、アカペラから共感やリーダーシップを学ぶハモニケーションといったワークショップや、論理的にデッサンを学ぶArt & Logic、創作ワークショップから多重知能を学ぶものまで、公教育の形式ばった授業とは全く異なる本質的な学びを提供するものも多く存在し、学びの多様性も重要になってきていると感じています。

現在、SEL教育の先進校ヌエバスクールのトップたちが設立した米国NPO法人SixSecondsの日本オフィスであるシックスセカンズ(R)ジャパン株式会社においてデータ分析センターフェロー務める。社会人向けEQ教育を推進する中で、子ども教育であるSELから一貫した社会性と情動スキルの教育が必要だと考え、SELの普及推進に力を注いでいる(参考:https://6seconds.co.jp/eq-articles/eq-6seconds-history)。明治大学サービス創新研究所研究員、芸術思考学会会員、学習分析学会会員